
大阪・関西万博の開幕以来、中国館では来場者に向けて、壮麗で魅力あふれるビジュアルイベントが繰り広げられてきた。7月8日から10日にかけては、「陝西ウィーク」が開催されている。「陝西ウィーク」のテーマは、「織りなす絆、響き合う調べ――緑あふれる陝西の魅力を感じて」。会期中は、文化芸術公演や特産品の展示、経済・貿易交流会など、多彩な催しが行われる。悠久の歴史、豊かな物産、そしてイノベーションの力に満ちた陝西省の姿を紹介しながら、国内外の企業同士の互恵的なパートナーシップの構築を目指している。

陝西ウィークの開幕式において、陝西省の陳春江副省長は次のように述べた。「陝西は古くから開放と包容の精神を育んできた土地です。1300年以上前には、日本からの遣唐使・阿倍仲麻呂が長安で李白と深い友情を結びました。現代においても、陝西と日本の経済交流は緊密で、国際的にも影響力のある多くの企業が、陝西での投資・事業展開を選んでいます。西安と大阪を結ぶ直行便は、まさに「空のシルクロード」を築いています。陝西省は万博を架け橋とし、日本をはじめ世界各国との間で、科学技術のイノベーションやグリーンエネルギー、現代農業、文化・観光といった分野での協力をさらに深め、チャンスを分かち合い、共によりよい未来を築いていきたいと願っています」。

大阪万博における中国政府代表団の団長であり、中国国際貿易促進委員会(CCPIT)の李慶霜副会長は次のように述べた。「陝西と日本は、互いに歩み寄りながら共に進むパートナーであり、日中が『互いに協力し合うパートナー』であることを象徴する存在です。今回の陝西ウィークを契機に、陝西が万博という国際的な舞台を活用し、日本をはじめとする世界各国との交流をさらに深め、協力を一層強化していくことを期待しています。人々の心のつながりを育み、文明の相互理解を進め、そして人と自然が共生する生命共同体の構築に向けて、陝西ならではの知恵と力を発揮していくことを願っています」。

中国駐大阪総領事の薛剣氏は次のように述べた。「大阪万博という国際的な舞台、そして今回の陝西ウィークという絶好の機会を活かし、各界の皆さまが一層深い交流を重ね、互いに学び合い、協力を語り合い、未来を共に描いていくことを期待しています。中国駐大阪総領事館はこれからも、『架け橋』としての役割と『心強い案内役』としての責務を果たし、より多くの企業や人々の往来と交流を力強く支えてまいります。双方向の歩み寄りを通じて、共に繁栄を築いていきましょう」。

奈良県の山下真知事は次のように述べた。「中国館では、中国の歴史と文化の奥深さを肌で感じるとともに、現代中国の力強い発展の姿にも触れることができました。奈良県は2011年に陝西省と正式に友好関係を締結して以来、さまざまな分野での交流を深めてきました。今回の陝西ウィークは、より多くの人々に陝西省の魅力を伝えると同時に、日中両国の友情と信頼をさらに深める貴重な契機となるでしょう。2026年には、奈良県と陝西省の友好提携15周年という節目を迎えます。今後、経済や文化をはじめとする幅広い分野で、より一層実りある交流が進むことを期待しています」。

日本国際博覧会協会の永野光執行ディレクターは次のように述べた。「大阪万博の来場者数はすでに1000万人を超えました。毎朝9時の開館と同時に、多くの人々が各国のパビリオンへと駆け込む光景は、今や万博名物ともいえる風景となっています。中国館にも朝から晩まで長い列ができており、人気の高さがうかがえます。陝西ウィークの期間中には、陝西と日本の古くからのつながりを数多く感じていただけることでしょう。この万博をきっかけに、陝西と日本が『比翼連理』のように、長く深い関係を築いていけることを願っています」。

開幕式では、陝西ならではの多彩なパフォーマンスが披露された。「翰墨秦韻」では、書をテーマにした舞踊が披露され、漢字が織りなすリズムの美しさが表現されるとともに、中区に文化が重んじてきた「和を貴ぶ」精神が象徴的に描き出された。陝北民謡「一対のオシドリが水に漂う」は、素朴な旋律と力強い歌声で、人間の真情や命の躍動を歌い上げると同時に、人々の「よりよい暮らし」への憧れと追求を情感豊かに響かせた。また、舞踊作品「長恨歌」では、唐の玄宗皇帝と楊貴妃の永遠の愛が描かれ、優雅で繊細な舞により、唐代の開放的で華やかな時代のロマンが鮮やかに表現された。

陝西ウィークの見どころは、まだ始まったばかりだ。「三秦四季」文化・観光プロモーションや、「三秦風物志」無形文化遺産の実演および舞台公演では、伝統技術や芸術の魅力を通じて世界との交流の架け橋を築き、陝西の優れた製品や技を各国の来場者に紹介していく。また、陝西から出展した40社以上の企業による、5つの分野・約200種にのぼる特色ある製品が、展示や体験型イベントを通じて企業間の交流・協力を促し、陝西と各国の民間経済の発展に資する質の高いプラットフォームを提供する。さらに、、自然をテーマにした油絵展「朱鷺(トキ)が彩る陝西」や、トキの自然放鳥を紹介するオンライン企画などを通じて、陝西が自然と調和しながら歩んできた美しい発展の姿や、持続可能な未来に向けた取り組みの成果を実感できる多彩なプログラムが展開される予定だ。



竹や木が醸す繊細な美しさから、シルクロードに響く新たなメロディーへ。黄土高原の大地が育んだ素朴で力強い音色、そして舞う袖が描く優美な動き――歴史と未来が交差するその場で、陝西と世界が手を携え、共に歩みを進めている。万博という国際舞台を通じて、陝西は世界とともに漢・唐・秦の風雅を分かち合い、シルクロードの物語に新たな一章を刻もうとしている。
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