中欧国際工商学院と早稲田大学が東京で学術シンポジウムを開催

6月20日、早稲田大学と中欧国際工商学院による学術シンポジウムが東京で開催された。日本、中国、ヨーロッパで活躍する研究者や専門家をはじめ中欧国際工商学院の卒業生である経営者や上級管理職と早稲田大学の在学生が一堂に会し、時代の潮流を捉え、グローバルなリソースに結び付け、ソリューションを議論した。

早稲田大学大学院経営管理研究科科長である池上重輔教授と、中欧国際工商学院欧州院長兼マーケティング学教授のドミニク・テュルパン氏(Turpin, Dominique V.)が共同で挨拶をおこない、シンポジウムが正式に幕を開けた。中欧国際工商学院グローバルEMBAコースの入学担当マネージャーである陳棟傑氏がシンポジウムの司会を務めた。

池上重輔教授は「マネジメント変革:新たな挑戦と機会」をテーマにした基調講演で、日本がIPを成功裡に構築した経験に焦点を当て、日本、中国、インド、アメリカのマネジメントモデルを比較し、企業の健全な構造と管理者としての資質に関する提言をおこなった。その後の、池上重輔教授、テュルパン教授、ビヨンドソフトホールディングスの創業者である王斌会長、Office Pluminaの創始者・飯坂暢子氏が登壇したパネルディスカッションでは、ユーモアあふれる言葉と詳細なデータが提供され、会場は笑いに包まれ、活発な交流が実現した。

続いて、中欧国際工商学院のマーケティング学准教授、副教務長、MBAコース主任である張玲玲氏が、「テクノロジーと消費トレンドにどう適応するか」をテーマに基調講演を行った。張玲玲氏は長年、デジタルマーケティング、ヘルスケアと高齢者ケア、プラットフォーム競争、人工知能に基づくユーザーのインサイトなどの分野で研究を続けており、当日の参加者には張玲玲氏の講義を受講した中欧国際工商学院の卒業生も多く、会場の雰囲気はよりリラックスした親密なものとなった。

先見の明に基づく最新のデータと業界の空白を埋める一次資料を基に、張玲玲氏の基調講演は極めて実践的な指針を提供した。さらに、張玲玲氏と金杜法律事務所東京支所代表、全日本華僑華人社団連合会副理事長の陳天華氏、リコー(中国)投資有限公司チーフサイエンティストの董浜氏、日産自動車経営戦略部の二川一穰部長によるパネルディスカッションから、聴衆の質疑応答へと続いた。

特に注目すべきは、王斌、董濱、二川一穰各氏がかつて中欧国際工商学院で学んだという点である。中欧国際工商学院は、1994年に中国政府とEUが共同で設立したビジネススクールで、創立以来31年間に3万2000人を超える卒業生を輩出している。彼らは各業界のリーダーとして活躍するだけでなく、社会的責任を担う礎となり、新たな時代のビジネス文化を構築する架け橋となっている。

 シンポジウムの開催前、池上重輔教授は記者インタビューに応じた。池上教授は中欧国際工商学院との20年以上にわたる良好な協力関係を振り返り、両者が複数の分野で達成したコンセンサスと協力プランを紹介し、今回のシンポジウムのような国際的な交流活動は、早大のイノベーション力と研究イメージにポジティブな影響を与えており、現在のグローバル情勢の変動の中で、両者の協力は前向きなシグナルを発信していると述べた。

 テュルパン教授はインタビューで、中国とEUの建交50周年を記念して中欧国際工商学院が一連の記念イベントを開催した状況を説明、「世界情勢が緊張に満ちている今日、中国とEUの協力はますます重要となっており、中欧国際工商学院はその中で非常に重要な役割を果たしている。日本はアジアで最初に先進経済国となった国であり、特にブランド構築やイノベーションマーケティングなどにおいて、他の国に豊富な参考となる経験を提供できる。一方、日本企業の過去の失敗事例も教訓として参考にすべきである。日中両国は地理的に近い隣国であり、日本のブランドスピリットとサービス精神、中国の意思決定の速さと創造力は、互いに注目すべき重点分野である」とした。さらに、中欧国際工商学院の学生は中国、日本、欧州など複数の地域をカバーしており、日中欧間の協力と対話の橋渡しは、学院が自覚して担う責任であり、継続的に成果を挙げていると述べた。

MBAは中欧国際工商学院で最も歴史が古く、同時に学生の平均年齢が最も若い課程である。張玲玲氏は学院の3つの「i」戦略、すなわち「innovation(イノベーション)」「internationalization(国際化)」「impact(インパクト)」でMBAコースの強みを要約した。中欧国際工商学院の卒業生は学院最大の資産であり、学院と卒業生が連携して産学研の協力を推進し、社会発展を支援することを期待すると述べた。中欧国際工商学院と早稲田大学商学院は長年、学生の交換留学や交流を継続しており、学院は引き続き在日華僑や日本人学生を「中欧人」という大家族に迎え入れるとし、日本は人口構造や消費成長の変化などへの対応において他国に参考となる事例を提供しており、中国も世界に対し継続的にAI活用に代表される知見を提供していると話した。

王斌氏は同窓生を代表してインタビューを受け、「起業家にとって、学習能力を維持することは極めて重要であり、中欧国際工商学院での学びの経験は、企業管理や財務管理などの知識体系の構築について、おおいに得るところがあった。私たちは今回のシンポジウムの開催を契機として、校友間の多元的な協力がさらに展開していくことを期待している」と述べた。

夜の帳が降り街灯が灯り始める中、ゲストたちは日本の経済の中心地である六本木に移動し、中欧国際工商学院の教職員と同窓生のグローバルな交流晩餐会が51階の高層階で開催された。中欧校友関係・教育発展室の程芳媛氏とEMBA22期の同窓生でベリーベスト法律事務所の中国パートナーである翁道逵氏が晩餐会の司会を務めた。

出席したゲストは、学院の精神と学院人のアイデンティティを象徴する「合」の文字の徽章を胸に付け、「親愛なる院長」に挨拶をリクエストした。テュルパン教授は、シンポジウムの成功が完璧なスタートを示唆しているとし、「国際化」は中欧国際工商学院の基本精神だと述べた。さらに中欧国際工商学院のアメリカ同窓生組織の現状とすでに構築されたグローバルな同窓生ネットワークについて紹介した。今年はチューリヒキャンパス設立10周年であり、9月に開催される記念行事は特に注目してほしいとした。

中欧国際工商学院院長補佐の劉湧潔氏は挨拶で「真摯、革新、卓越性の追求」という校訓を再確認し、建学以来31年間、中欧国際工商学院は常に中国と世界との架け橋を築くことに尽力し、「中国の深みと世界の広がり」という独自の強みを活かし、「最も尊敬されるビジネススクール」の建設を目指していくと述べた。今後、学院は同窓生へのより良いサービス提供と優良なエコシステムの構築を継続していく方針だ。

劉湧潔氏は中欧国際工商学院日本校友連絡所の正式な設立を宣言した。王惟尊、鈴木一央、梁剣峰、李英海、翁道逵、川島宏貴、崔静、申巍各氏らの同窓生が連絡所の初代メンバーとなり、来年の「中欧校友会日本支部」の設立を共に迎えると発表した。

中欧国際工商学院の校友関係・教育関係室の運営主任である傅丹陽氏は、上海、北京、深圳、チューリヒ、アクラの5つのキャンパスをグローバルに展開する中で、2025年5月に設立された「グローバル校友連携基金」の概要を紹介した。この基金は、海外の校友組織の構築と発展に重要なサポートをおこなう予定だ。

日本在住の校友がシンポジウムの開催や連絡事務所の設立など、各種活動に尽力したことに感謝し、テュルパン教授と劉湧潔氏は陳天華氏に対し「中欧在日校友事務首席顧問」の委嘱状を授与した。張玲玲氏と劉湧潔氏は、王斌氏、申巍氏、李英海氏、鈴木一央氏、翁道逵氏などの優秀な校友代表に感謝状を授与した。

誇り高い気持ちを言葉にするのは難しいが、陳天華氏は、中欧国際工商学院が提供する課程、集まる人材、そして構築するプラットフォームを、「最優秀」という言葉で表現した。

全日本華僑華人社団連合会の賀乃和理事長は、早大・中欧シンポジウムおよび教職員・校友交流晩餐会の成功を祝い、さらに連合会の発展状況と成果を紹介、「中欧人」の日本での順調な発展と事業の繁栄を祈念すると祝辞を述べた。

中欧校友自動車産業協会常務副会長であり、中欧テンセント・スマートマーケティングキャンプコース・ディレクターの周平氏は、日本での起業の経緯と経験を共有、会場の来賓は拍手で彼に心からの祝福を送った。

杜道明、張玲玲、賀乃和、劉湧潔、陳天華、王斌の各氏が木槌を掲げ、伝統的な「鏡開き」の儀式でグローバルな校友交流晩餐会の幕開けを告げた。清酒が杯に注がれ、来賓に捧げられた。校友が手を携え、世界中が共に歩む。会場の全員が良酒を酌み交わし、より良い明日を祈念した。

六本木の夜はにぎやかで輝きに満ちている。車のライトが星の川のように、人々の視線を無限の可能性に満ちた遥か彼方へと導いている。中欧国際工商学院を起点に構築された校友のネットワークは、全ての努力する人々の夢を叶えるために全力で支援していく。