日中共同制作ドキュメンタリー映画、『黄檗』の初上映会東京で開催

福は海を恵み、清流は絶え間なく続く。5月23日、日中共同制作のドキュメンタリー『黄檗』の初上映会が、日本の衆議院第一議員会館で開催されました。『黄檗』は、世界初の黄檗文化を全面的に紹介する大規模な歴史ドキュメンタリーです。隠元禅師の渡日と弘法の壮大な歩みを軸に、映像を通じて、日中文化交流の歴史における海を越えた文明の対話を再現しています。全6話構成で、福建省広播影視グループと長崎国際テレビが共同で制作しました。

中国駐日本大使・呉江浩氏も上映会に出席し、挨拶を行いました。呉大使は、黄檗文化は日中文化の相互理解と民間交流を促す重要な絆であると述べ、ドキュメンタリー『黄檗』は両国民が歴史を理解し、民間の交流と理解を深める助けとなると語りました。また、各界の皆様が歴史から力を汲み取り、日中関係の健全で安定した発展を推進していくことを期待すると述べ、大使館としても変わらぬ支援を提供していくと表明しました。

福建省広播テレビ局の王中局長、福建省広播影視グループ副董事長の陳加偉氏が、制作背景とその意義について説明しました。黄檗文化促進会理事長の陳熹氏は、黄檗文化促進会の概要を紹介し、平和への貢献に尽力するという強い信念を改めて表明しました。

黄檗宗管長であり、黄檗宗大本山万福寺住職の近藤博道氏は、挨拶の中で隠元禅師が日本で行った弘法活動や寺院の建立について回顧しました。隠元禅師は、多くの中国文化の要素を日本に伝えただけでなく、橋や水利などのインフラ整備も推進し、日本社会の多分野に深い影響を与えました。

参議院議員で黄檗宗名誉顧問の片山皋月氏、参議院議員で黄檗文化促進会顧問の松下新平氏、衆議院議員の屋良朝博氏・本庄知史氏・山井和則氏、徳川家第19代当主・徳川家広氏、前長崎国際テレビ会長の袴田直希氏なども上映会に出席しました。彼らはドキュメンタリーの完成に祝意を表し、日中友好の発展を祈願しました。

会場では、ドキュメンタリー『黄檗』の第3話「文明の象徴・書体“明朝体”」が上映されました。緻密に作られた映像表現、壮麗で奥深い美の世界観に、観客は静かに見入り、深い感動を覚えました。

中国駐日本大使館の張沛霖公使参事官、黄檗文化促進会会長の林文清氏、小笠原流煎茶道家元・小笠原秀邦氏、『人民日報海外版』日本月刊の発行人・呉暁楽氏、日本中国茶研究所所長・楊多杰氏と夫人の周静平氏などの来賓も出席しました。

初上映会は、ドキュメンタリー『黄檗』制作実行委員会が主催し、黄檗宗大本山万福寺、黄檗文化促進会、日中茶文化交流協会が共催しました。上映開始前には、日中の茶文化代表者たちが集まり、「黄檗茶会」が催されました。各自が技と心を尽くし、華やかで見応えのある交流の場となりました。

隠元禅師の渡日は、日中文化の相互理解と融合を推し進め、数多くの友好の逸話を残しました。ドキュメンタリー『黄檗』の誕生は、映像技術を活かして文明を継承し、歴史を記憶し、交流の流れを絶やすことなく、友好の絆を未来へとつなげていくものです。