「中国住民栄養・慢性疾患状況報告(2020年)」によると、2018年の中国の成人の過体重率は34.3%、肥満率は16.4%だった。その背後で1兆元(約20兆円)を超える規模のダイエット市場が形成されつつあり、その成長率は世界の同類市場の平均成長率を上回る可能性がある。
最も基本的な「食」について見てみると、関連データによれば、中国はすでに世界3位の有機食品消費市場であり、2023年の有機食品売上高は1000億元(約2兆円)を突破した。
アボガド、キヌア、ひよこ豆、ケール、深海魚などのニッチで栄養価が高いライトミール食品が消費者の間で特に人気が高く、25年にはライトミール市場の規模が2000億元(約4兆円)を突破する見込みだ。
また関連研究によれば、27年に中国の代替食産業の市場規模は3500億元(約7兆円)を突破するとの予測もある。つまり、飲食の分野だけでも、ライトミールや代替食などが1000億元規模の市場をこじ開けることができるということだ。
次に「運動」について見てみると、国家統計局と国家体育総局が24年末に発表したデータでは、23年の全国スポーツ産業の総規模(総生産)は3兆6741億元(約73兆4820億円)、付加価値額は1兆4915億元(約29兆8300億円)となり、国内総生産(GDP)に占める割合は1.15%だった。
内部の構成を見ると、23年のスポーツサービス産業の付加価値額は1兆849億元(約21兆6980億円)に達し、スポーツ産業全体の付加価値額に占める割合は前年比2.1ポイント上昇の72.7%だった。
調査会社・天眼査のデータによれば、中国には現在、業務を行っているか存続状態にあるフィットネス関連企業が157万5000社以上ある。
飲食と運動だけでなく、中国ではダイエット薬や体重管理サプリメントの市場規模も急拡大している。
先にアナリストが打ち出した予測では、世界のダイエット市場 の規模は1000億ドル(約14兆2600億円)に達する見込みだ。中国でもダイエット市場には極めて大きな発展のポテンシャルを秘めている。
研究報告書の中には、2030年に中国のダイエット薬の市場規模は149億ドル(約2125億円)を突破すると予測するものもある。ここ数年の中国企業がダイエット薬市場の展開を加速させている実際の動きは、この「パイ」がどれほど魅力的であるかを一つの側面から裏付けている。
もちろん、巨大な市場規模はより多くの雇用機会をもたらしている。公開された資料によると、中国では現在、体重管理師や健康管理師などの人材不足が引き続き深刻で、これが人々に新たなキャリアアップの選択肢を与えたことには疑問の余地がない。
ここから、「体重管理年」がもたらしたのは全国民の健康意識の目覚めだけでなく、1兆元(約20兆円)規模のヘルスケア産業による新たな発展チャンスもあるということが分かる。
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