1月16日、早稲田のリーガロイヤルホテル東京にて、一般社団法人日本動画協会主催の賀詞交歓会が開催された。総務省、文化庁、経済産業省、東京都をはじめ、多くの来賓が出席し、アニメ業界の現状と今後の展望が語られる場となった。冒頭、日本動画協会の石川和子理事長が挨拶を行い、アニメ産業市場の好調な成果と、業界が抱える課題について述べた。
石川理事長は、昨年12月に発表された「アニメ産業レポート2024」に基づき、2023年のアニメ産業市場が前年比114.3%増、4188億円の伸びを記録し、3兆3465億円という市場規模で過去最高値を更新したことを強調した。この成長を背景に、アニメを含むコンテンツ産業が新たなクールジャパン戦略において、国の基幹産業と位置付けられたことに感謝を示す一方で、業界としての責任や課題を再確認する必要性を訴えた。
その課題として、アニメ制作における人材の雇用と育成、働きやすい職場環境の整備が急務であると述べ、昨年11月に施行された「フリーランス新法」や「下請法」などの法令を遵守し、公正な取引環境の実現に努める意向を表明した。また、生成AIの導入やアニメ作品のアーカイブ化といった新たな技術の活用にも積極的に取り組む姿勢を示した。
さらに、東京都が設立し、同協会が運営するアニメ展示拠点「アニメ東京ステーション」の成果にも言及し、開業1周年を迎え、これまでに国内外から約13万人が訪れたことを報告。訪問者がアニメの企画展やワークショップを楽しんだことに触れ、さらなる発展への意欲を示した。
今後のイベントとしては、東京都と共催の国際アニメーション映画祭「東京アニメアワードフェスティバル2025」が3月7日から10日に池袋で開催されることや、日本最大級のアニメイベント「アニメジャパン2025」が3月22日から25日に東京ビッグサイトで行われることが発表された。これらのイベントに対する期待を述べるとともに、多くの参加を呼びかけた。
最後に、今年が60年に一度の「乙巳(きのとみ)」にあたる年であり、新しい挑戦を始めるにふさわしい年であることに触れ、「アニメ業界がさらに進化し、新しい時代を切り開く一年にしたい」と意気込みを語った。そして、日本のアニメ界の発展と、賀詞交歓会に集った人々の飛躍を祈念して挨拶を締めくくった。
この賀詞交歓会を通じて、日本のアニメ業界が未来に向けた希望と決意を共有し、新たな一歩を踏み出す契機となった。
トップニュース
![]() |
2025/1/27 |
|
![]() |
2024/12/24 |
|
![]() |
2024/12/19 |
|
![]() |
2024/11/20 |
|
![]() |
2024/11/27 |
|
![]() |