12月14日、京都黄檗山萬福寺と中国駐大阪総領事館の主催による国宝指定記念式典が萬福寺で開催された。式典には中日両国の各界から約200人の来賓が出席し、約400人の観光客が関連行事に参加した。
中国駐大阪総領事の薛剣氏は、中日両国の文化交流には長い歴史があり、両国の仏教が同じルーツと起源を持つことを強調。隠元禅師が中国から日本に渡り、萬福寺と黄檗宗を創建するとともに、中国文化や先進技術をもたらし、江戸時代の日本文化や社会経済の発展に大きな影響を与えたと述べた。また、隠元禅師と黄檗文化は中日友好の重要なシンボルであり、両国を結ぶ絆の一つであると語った。
黄檗山萬福寺第63代管長の近藤博道師は、日中両国の各界の支援により、萬福寺の大雄宝殿、法堂、天王殿の3棟が日本の国宝に認定されたことを感謝し、これらの建物が創建以来良好に保存・維持されていることを強調。その存在自体が日中友好の証であり、多くの観光客が萬福寺を訪れ、隠元禅師や黄檗文化について学ぶことを期待していると述べた。
宇治市長の松村淳子氏は、隠元禅師が黄檗宗を開いただけでなく、隠元豆や木魚を日本にもたらし、日本人の生活に深く根付かせたことを指摘。今回の国宝指定を契機に、多くの日本人が萬福寺を訪れ、黄檗文化がさらに発展することを願うと述べた。
京都府宇治市に位置する萬福寺は、明代中国の伽藍配置と建築様式を取り入れた寺院で、国宝に指定された3棟は中国文化と日本文化の融合を象徴している。また、日本国内にある420以上の黄檗宗寺院の規範ともなっている。
日中茶文化交流協会の于昊男理事長は、萬福寺が数百年にわたり中日友好交流の役割を担ってきたことに触れ、隠元禅師が煎茶などの中国伝統文化を日本に伝えた意義を評価。中日友好の精神を受け継ぎ、新時代にふさわしい友好の新たな物語を築くべきだと語った。
2025年2月2日までの期間、毎週金曜日から日曜日の夜に萬福寺では記念行事の一環として500個の赤いランタンが灯され、夜間特別拝観が実施される。
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