10月15日に行われた国務院新聞弁公室の記者会見で、中国科学院、国家航天局、中国有人宇宙事業弁公室は、「国家宇宙科学中長期発展計画(2024-50年)」を発表し、中国の宇宙科学発展の「3ステップ」の戦略目標を打ち出した。
中国科学院の丁赤飈副院長は、「同計画は中国がブレイクスルーを目指す『極限宇宙』『時空の波紋』『太陽・地球の総合観測』『居住可能な惑星』『宇宙探査』という5つの科学的テーマと17の優先発展方向を打ち出した」と説明した。
〇「極限宇宙」は主に宇宙の起源と進化を探求し、極限の宇宙条件下における物理法則を解明する。
〇「時空の波紋」は主に低・中周波重力波及び原始重力波を検出し、重力と時空の本質を解明する。
〇「太陽・地球の総合観測」は主に地球、太陽、太陽圏を探査し、太陽と地球の複雑なシステム、太陽・太陽系の全体的なつながりの物理的プロセスと法則を解明する。
〇「居住可能な惑星」は主に太陽系の天体と太陽系外惑星の居住可能性を探求し、地球外生命体の探索を行う。
〇「宇宙探査」は主に宇宙条件下での物質運動及び生命活動の法則を解明し、量子力学や一般相対性理論などの基礎物理の認識を深める。
同計画はさらに、中国の宇宙科学中長期発展ロードマップを形成するものでもある。
〇27年までに中国の宇宙ステーションを運営し、有人月探査、月探査プロジェクト4期、惑星探査プロジェクトを実施し、5-8件の宇宙科学衛星ミッションを検証・立案する。
〇28-35年に引き続き中国の宇宙ステーションを運営し、有人月探査を実施し、国際月科学研究ステーションなどの科学ミッションを検証・実施し、約15件の宇宙科学衛星ミッションを検証・実施する。
〇36-50年に30件余りの宇宙科学ミッションを検証・実施し、重要分野で世界トップレベルに達する。
中国科学院国家宇宙科学センター長を務める王赤中国科学院院士は、「宇宙科学は宇宙国際協力の中心分野だ。宇宙の平和的な利用は全人類の幸福に関わり、全人類共通の課題だ。我々は複数形式の宇宙科学国際協力・交流をさらに推進し、宇宙科学技術が人類により良く、より多くの利益をもたらすことができるようにする」と述べた。
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