先頃、日本真言宗総本山仁和寺の総務部長である牟田清樹氏が率いる訪中団が中国福建省の厦門市に到着し、南普陀寺と閩南仏学院を訪れた。真言宗大楽寺の住職である盛道阿闍梨も同行し、通訳を務めた。
中国仏教協会副会長であり、福建省仏教協会常務副会長、また閩南仏学院院長でもある則悟法師は、方丈楼で訪問団を温かく迎え、双方は友好的で有意義な意見交換を行った。虎渓岩寺の住職である浄心法師も同席した。
則悟法師は、牟田清樹総務部長と訪問団の来訪に対し、心から歓迎の意を表した。彼は、中日両国の仏教文化が同じルーツを持ち、長い歴史の中でお互いに補完し合い、切り離せない関係にあると指摘した。そして、両国は長年にわたり、宗教や文化、芸術などさまざまな分野で幅広く深い交流を続けており、両国の友好関係をさらに促進し、相互理解を深め、友情を強める上で重要な役割を果たしてきたと述べた。
牟田清樹氏は、長年にわたり、日中両国の仏教界と文化界の友好な交流が、両国民の友情を深め、平和な発展を支える重要な基盤となってきたと述べた。また、長い歴史の中で、日本仏教界と中国仏教界は深い絆を築いてきたと指摘した。そして、今後も、日中両国の仏教と文化分野での交流と協力をさらに推進し、法友の関係を強化・発展させることで、日中友好関係の深化や人類運命共同体の構築、さらには世界の平和と人類の繁栄に積極的に貢献したいと述べた。
仁和寺は、日本の第59代天皇である宇多天皇が、第58代光孝天皇の願いを受けて、仁和四年(888年)に創建した。その後、千年以上にわたり多くの皇族が修行の場として訪れ、現在では日本真言宗御室派の総本山となっている。また、仁和寺は長い歴史と豊かな文化的背景を持ち、日本の歴史上、多くの重要な出来事や人物とも深く関わっている。寺内には国宝級の文化財が十数点所蔵され、重要文化財に指定された建造物が点在しており、1994年には世界文化遺産に登録されている。
南普陀寺は、唐末五代に創建され、幾多の王朝の興亡や戦乱を乗り越え、法灯を絶やすことなく多くの人々を救ってきた。南普陀寺を基盤として1925年に創立された閩南仏学院は、近代における著名な仏教教育機関の一つである。創立から百年にわたり、多くの高僧が法を弘め、四方から学者が集い、学院は時を超えて常に新たな発展を遂げている。再建後も、閩南仏学院はさらに大きな発展を続けている。
会談は和やかな雰囲気の中で終了し、双方は中日仏教界の交流と協力を一層深めるために広い共通認識に至った。互いの違いを認め合い、調和して共存するという理念のもと、中日両国の仏教界の対話と交流は、両国民の友情と発展、さらには世界平和と人類の幸福に大きく貢献するだろう。
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