全国のオンライン小売額が170兆円に
ECが消費の安定成長を後押し

四川省眉山市仁寿県は、ECの人材育成やプラットフォームの構築を通じて、業界の着実な発展を支援し、農業副産物の販売ルートを広げ、地域住民の収入増加と経済発展を後押ししている。

8月22日、商務部電子商務司の担当者が、今年1月から7月までの中国ECの発展状況を報告した。総じて、1月から7月の間にECは消費の安定成長を促進し、プラットフォーム企業は技術やビジネスモデルの革新を加速させ、デジタルトランスフォーメーションを推進している。また、EC分野での国際協力は互恵共栄を実現している。

オンライン消費の新たな原動力が次々と生まれている。今年1月から7月の全国オンライン小売額は8兆3800億元(約169兆2760億円)に達し、9.5%増加した。そのうち、実物商品のオンライン小売額は7兆100億元(約141兆6020億円)で、8.7%増加している。デジタル消費やサービス消費、リサイクルを促進する政策がオンライン消費の新たな原動力を生み出している。

商務部のビッグデータによると、ミラーレスカメラ、スマートホームシステム、スマートフォンの販売はそれぞれ22.5%、20.9%、15.5%増加し、主要プラットフォームでのオンラインサービス消費は20.2%増加した。その中でも、オンライン旅行サービスとデジタルフードデリバリーはそれぞれ51.1%と20.8%増加している。

 

「スポーツ+EC」
新ビジネスモデルの台頭

プラットフォーム技術とビジネスモデルの革新が続々と生まれている。中国のプラットフォーム企業によるクラウド放送は、初めてオリンピックの主要放送手段となり、オリンピックのデジタル化を支援した。

ビデオプラットフォームは「スポーツ+EC」という新しいビジネスモデルを開発し、試合の放送、ブランドのコラボレーション、商品の販売を融合させた。主要なECプラットフォームは、AI運営ツールの導入を加速させている。

ECはさまざまな業界のデジタルトランスフォーメーションを促進している。農業の産直と消費のデジタル化により、「数商興農」プロジェクトが湖北、湖南、寧夏などの中西部地域で優れた商品を選定し、高品質な商品を育成している。

商務部のビッグデータによると、1月から7月の農産物のネット販売額は20.1%増加している。工業企業の調達業務のデジタル化を促進し、主要産業のECプラットフォームの取引額は4.8%増加している。生活サービス業のデジタル化が進む中、主要プラットフォームで提供される家政、クリーニング、理美容の売上はそれぞれ46.4%、45%、43.6%増加している。

「シルクロードEC」の国際協力が互恵共栄を実現している。上海「シルクロードEC」協力先行区では、「ルールを共に形成し、市場を共有し、能力を共に構築する」新たな進展が見られ、26カ国の「シルクロードEC」パートナー国のブースでは各国の商品が1.5万種類以上展示販売されている。