A‐ONE JAPANが設立披露パーティーを開催

中国の保険ブローカー、A-ONE CHINAの日本法人である株式会社A-ONE JAPANが、7月16日、東京・文京区の東京ドームホテルで設立披露パーティーを開催し、中日両国の政財界、マスコミなど、多くの人たちが一堂に会した。

A-ONE CHINAの高見均執行総経理がパーティーの進行役を務め、A-ONE JAPAN設立の意義が語られ、A-ONE CHINAは、中国で着実に成果をあげており、A-ONE JAPANは中日の保険業界の橋渡し役として、中国でビジネスを展開する日本企業向けに総合的な保険サービスを提供していきたいと抱負を語った。

パーティーには、日中の銀行、保険会社等の関係者約50名が参加した。株式会社トータル保険サービスの代表取締役社長小木曽琢弥氏が祝福に駆けつけ、中国のウィリス・タワーズワトソン(WTW)董事長の徐智匯氏からの祝意が寄せられた。

はじめに、A-ONE JAPANの代表取締役社長畑守徹也氏(A-ONE CHINA副総経理)が挨拶した。「A-ONE CHINAは、日中の企業の皆さまのお力添えによって、創業から20年を迎えるに至りました。A-ONE CHINAは、中国の国有保険会社であるPICCの日本代表であった裴董事長によって設立され、主に中国で事業を展開する日本企業に向けてサービスを提供する保険ブローカーであり、2004年の設立以来、常に業界の先頭に立ち続けています」。

「また、コロナ禍以降は、アッパーミドル層のお客さまのニーズが増え、中国でも信頼できるパートナーを求める意識が高まったことから、日本法人の設立に至りました。ここ数年、中国において日系企業の数は減少傾向にあるものの、依然として約3万社が事業を展開しています。日本法人の設立を契機に、われわれは顧客企業様の危機管理、リスクコンサルティング等のサービスに注力し、顧客企業様の危機管理システム構築についてもサポートしてまいります。A-ONE JAPANの位置づけと価値を、より一層明確にし、日本と中国の架け橋となることを固く決意しております」。

続いて、A-ONE CHINA董事長の裴漫玉氏が挨拶し、創業に至る経緯を懐かしく振り返った。A-ONE CHINAは、2004年に中国金融当局より保険ブローカーの免許及び開業許可を取得し、北京に日系現地法人向け第一号の保険ブローカーとして設立された。

裴董事長は、「困難に直面する度に、安部顧問の『最後の最後』、原田先生の『道は近くに在り』との激ましの言葉によって、これまで精進してくることができました」と、この20年、A-ONE CHINAと共に歩んできた先輩や同僚たちのサポートに謝意を述べた。

スピーチの最後に裴董事長は、自身の好きな石川さゆりの『天城越え』、『タイタニック』の主題歌の歌詞を引用して感謝を表し、邁進する決意を披歴した。「何があっても、My Heart Will Go On!(私の心は生き続ける)」。裴董事長の心の奥底から湧き上がる言葉に、会場の拍手はしばし鳴り止まなかった。

続いて、みずほ銀行東京営業第一部副部長の木坂祐介氏が、みずほ銀行元常務執行役員の小木曽琢弥氏に代わり、乾杯の挨拶を行った。

「みずほ銀行は、御社に全面的に金融サービスを提供させていただけることを光栄に存じます。今後、我々の経営資源と専門知識を活かし、日本市場での事業展開をサポートさせていただきたいと思います。みずほ銀行は長年にわたり、多くの中国企業と広範な取引を行い、中国企業が日本市場に足場を築き成長していけるよう全力でサポートしてまいりました。A-ONE JAPANの設立は、間違いなくわれわれの新たな協力関係の始まりであります」。

元通産官僚で環境大臣を務めた元衆議院議員の原田義昭氏が多忙な中会場に駆けつけた。弁護士法人原田国際法律事務所の代表弁護士である原田氏の経歴は、法律、行政、政治と多岐の分野にわたり、日本の経済・環境政策に大きく貢献し、現在は国際弁護士として第一線で活躍している。原田氏は、A-ONE JAPANの設立に大きな期待を寄せるとともに、裴董事長を高く評価するとともに日中の経済協力の重要性を強調した。

スター保険会社の最高経営責任者兼社長の御法川純氏が挨拶した。「私は20年の海外経験を通して、保険ブローカー業界の潜在力を実感致しました。A-ONE JAPANは、中国進出の日系企業を全面的にサポートするだけでなく、日本進出の中国企業も強力にサポートし、グローバル企業が世界市場で活躍する上での強力な後ろ盾になると信じています」。

AIG保険会社元会長の吉村文吾氏が挨拶し、次のように述べた。「コロナ禍は完全には終息していないものの、世界は新常態に適応しつつあります。特にAI等の技術が新たなチャンスや変化をもたらしています。中小企業や新興企業にとっては、未だかつてない大きなチャンスです。皆さまが日本企業と中国企業のビジネス交流・協力を積極的に推進され、畑守社長のリーダーシップの下、更なる発展を遂げられますことをお祈りいたします」。

ウィリス・タワーズワトソン(WTW)は、コンサルティング、保険ブローカーサービス、ソリューションサービスを手掛ける世界的企業である。ウィリスジャパンサービス株式会社アジアパシフィック本部の三木健一郎氏が同社を代表して挨拶を行い、A-ONE JAPANの設立に祝意を述べた。「グローバル化が進む中、企業が直面するリスクはますます複雑化、多様化しています。A-ONE JAPANはまさに、これらの課題に対応し、このチャンスを捉え、顧客にカスタマイズされたソリューションを提供し、グローバル企業の安全性と安定性を保障するために設立されました。われわれはA-ONE JAPANの皆さまと緊密に連携し、中日の保険事業のイノベーションと成長に寄与してまいりたいと思います」。

これまで中日両国企業の法律業務に従事してきた開澤法律事務所の王穏パートナーは「中国には多くの日本企業があり、日常的に法律トラブルに直面しています。御社は、彼らの安定的発展に寄与していかれることと思います。中国では7月1日に『会社法』が改訂され、役員賠償責任保険の需要が高まることが予想されます。開澤法律事務所は御社と手を携えて、中国進出の日系企業が法律トラブルにより良く対処できるようサポートしてまいりたいと考えています」と語った。

 

株式会社マイツ副社長の池田宏貴氏は次のように挨拶した。「マイツグループは会計・税務コンサルティング会社で、中国進出の日系企業を中心に税務・会計関連の業務及び監査サービスを提供しています。われわれはA-ONE CHINAと連携し、顧客企業様向けのソリューションを企画していきたいと考えています。現在、共同で中国でのビジネスセミナーを計画しているところです。今後はお互いの強みを活かし、さまざまな企業のお手伝いをすることで、日本企業を盛り立てていければと思っています」。

A-ONE CHINAの安部元樹顧問は次のように語った。「日本と中国とは深い文化的ルーツを有しており、金融・保険分野での協力も深化させていくべきと考えます。A-ONE JAPAN設立は、両国の保険サービス会社の提携における重要なマイルストーンと言うことができます。日中の優良企業の合弁会社であるA-ONE JAPANは、両国企業の保険分野における協力を促進するだけでなく、その他の分野のビジネス交流や投資も促進し、両国の経営資源と技術を結合することで、両国の企業に、より総合的で、カスタマイズされたリスク管理ソリューションを提供することができ、それはグローバル化を進める企業の安定した経営にも資するものです。A-ONE JAPANの発展を支えることは日中関係の安定的・長期的発展につながるものと考えます」。

(撮影/ PEI HONGYUAN)

左から小木曽琢弥社長、畑守徹也社長、裴漫玉董事長、平塚聡部長

左から木坂祐介副部長、赤岩亮介部長代理、小木曽琢弥社長、平塚聡部長

左から裴漫玉董事長、原田義昭氏、吉村文吾氏、畑守徹也社長、安部元樹顧問