東京ウイスキー&スピリッツコンペティション(TWSC)2024授賞式が開催

アジア最大、日本唯一のウイスキーとスピリッツのコンペティションである「東京ウイスキー&スピリッツコンペティション(TWSC)」の2024年度の授賞式が7月31日、東京の明治記念館で開催された。

 

ベスト・チャイニーズウイスキー部門を新設

TWSCは、日本人の繊細な味覚を活かして世界中のウイスキーやスピリッツを審査する、日本で唯一の品評会である。著名なウイスキー評論家でウイスキー文化研究所代表取締役の土屋守氏が実行委員長を務めるTWSC実行委員会が主催し、世界中の高品質のウイスキー・スピリッツの発信と、それらの文化の発展を担う国内の飲み手の育成を目的としている。TWSCは2019年にスタートし、翌2020年には焼酎部門を新設し、日本発のウイスキー、スピリッツ、焼酎・泡盛のアジア最大級のコンペとなっている。

6回目の開催となるTWSC2024では、新たに「ベスト・チャイニーズウイスキー」部門が加わった。土屋守実行委員長に取材したところ、今年9月に中国上海の銭塘江の近くでウイスキーフォーラムが開催される予定で、アンガス・ダンディー・ディスティラーズの蒸留所がすでにできているという。「中国は今後面白くなる。先日、福岡で開催されたウイスキーフェスでも中国の蒸留所が出品しており、試飲したが非常に興味深い味わいだった。すでに彼らは中国のオーク(ミズナラ)で樽を作って熟成を始めている。これからものすごい勢いで中国ウイスキーが出てくると思うので楽しみにしている」と語った。

 

アジアの企業が「ベスト・オブ・ザ・ベスト」に選出

授賞式の最後に「ベスト・オブ・ザ・ベスト」が発表された。この賞はTWSCにおいて最高位に位置付けられる賞で、各部門から選出された最高金賞の中から選ばれる。「シングルモルトウイスキー部門」では『カバラン ディスティラリーリザーブ ピーティカスク』(Kavalan Distillery)が栄冠に輝いた。

土屋氏はこう語る。「カバランはこれまでの6回の開催で4回もベスト・オブ・ザ・ベストを受賞している。シングルモルト部門は最も激戦区であり、約130のアイテムがある中で、最終的に絞られた20アイテムを2次審査し、その中から1位が選ばれました。素晴らしいと思います」。

今後も世界的に評価の高いジャパニーズウイスキーはもちろん、アジアのウイスキー、特に中国のウイスキーにも注目が集まるだろう。