GDPの10%!
急成長を遂げる中国のデジタル経済

福建省福州市で5月24-25日、第7回デジタル中国建設サミットが開催された。会議で発表された情報によると、2023年、中国のデジタル経済基幹産業の生産額(付加価値ベース)は国内総生産(GDP)の10%を占めた。

コンピューティングパワー

世界第2位の規模

国務院は2022年に「第14次五カ年計画(2021―25年)デジタル経済発展計画」を発表し、2025年までにデジタル経済の基幹産業の生産額(付加価値ベース)をGDPの10%にするという明確な目標を打ち出した。この目標は、前倒しで達成されたことになる。

マルチセンサーによる都市道路の車線識別、工業用ロボットの統合的な設置と調整、オンデバイスAI(人工知能)技術及び応用のイノベーション……「デジタル・チャイナ」建設サミット組織委員会が主催した「デジタル・チャイナ・イノベーション・コンテスト2024」で提示されたトピックの1つ1つが、デジタル分野の技術の新たなトレンドを示している。

現在、中国の5Gネットワーク、光ファイバーブロードバンドネットワーク、モバイルIoT(モノのインターネット)ネットワークはカバー範囲がさらに広がり、先端コンピューティングやAIなどの重要なコア技術はブレイクスルーを遂げ続けている。

量子コンピューティングやブレイン・マシン・インターフェース(BMI)などの最先端技術の研究開発は加速し続け、2023年のコンピューティングパワーの規模は世界第2位となっている。

 

デジタル経済の新たな

ブルーオーシャンを開拓

長江デルタ地域のある新エネルギー車の完成車工場では、必要な部品を4時間以内に調達できる。中国の「スマート」製造業のスピードの背景には、産業全体を支える整った裾野産業の存在があるが、さらに重要な支えとしてデジタル・トランスフォーメーションが切り離せない。

統計によると、中国のスマート製造設備産業の規模はすでに3兆2000億元(約69兆4400億円)を超え、421の国家レベルのモデル工場、1万以上の省レベルのデジタル化工場やスマート工場が育ってきている。サプライチェーンから生産ラインまで、デジタルとリアルの融合はさらにスピードアップし、産業の質的向上と効率化を促進し続けている。

現在、デジタル化した生活はますます中国社会の重要なライフスタイルになっている。省レベルの許可事項の92.5%がオンラインで受理され、「実際に手続きに出向くのは一回で済む」ようになった。

2023年の「ネットチャイナフェスティバル・春節」の関連コンテンツの総配信数は延べ304億5000万回に達し、2023年の中国におけるデジタル読者ユーザーは5億7000万人に達した。

今日の世界では、デジタル経済がグローバルな未来の方向性となっており、中国は現在、デジタル経済の新たなブルーオーシャンを開拓し続けている。